【比較一覧表付き】80問対応|ストレスチェックサービス提供業者6社の特徴や料金を徹底比較
近年、ストレスチェックの実施時に、従来の57項目の調査に代わり、80項目の調査を採用する企業が増えています。
①健康経営優良法人を目指すにあたり80検査の受検が必須であるため
②「ワークセルフバランス」、「キャリア形成」、「上司のマネジメント」、「ハラスメント」といった新たな項目が加わり、職場へのワークエンゲージメントや新たな課題などを把握できる
③57問受検が既にマンネリ化しているため、新たな検査に切り替えたい
などが、80項目調査票の採用が増えている主な理由です。
そこで、今回は80問検査に対応している6社のストレスチェックサービスをピックアップし、各社のサービス内容や特徴をご紹介します。
目次
80問検査に対応したストレスチェックサービスを選ぶ際の注目ポイント
では、最初に80問の検査に対応したストレスチェックサービスを選ぶ際の注目ポイントからご紹介します。
1.委託できる業務の範囲は要チェック
57問のサービス業者を選ぶ際とも共通しますが、先ずは自社がストレスチェックサービスに対して何を求めるのかを明確しておきましょう。
ストレスチェックサービスの中には、ストレスチェックに関連する業務を完全に委託できるサービスも存在します。ストレスチェックの運用は企業担当者にとっては大きな負担となりえます。
また、利用料金も大切ですが、受検システムの使いやすさ、個人結果票が分かりやすいか、集団分析結果を分析・評価しやすいか等の他、ストレスチェック後のアフターフォローなども重要なポイントです。
ストレスチェックは実施して終了ではなく、次に繋げることが大切です。
各サービス提供業者により、それらのフォロー・サービスは異なるため、どの程度まで業者に求めるか、委託できるのかはとても重要です。いくつかの業者に実際にサービス内容を確認し、自社に合うサービス内容と料金の妥当性のある業者を探してみるなども一つです。
2.80項目の調査にかかる料金の確認を
80項目の調査と57項目の調査との料金差をきちんと把握しておきましょう。
80項目の調査に対応したストレスチェックサービスは、57項目の調査に比べて1名あたり約50円~100円程度高くなることが多いようです。
また、集団分析の料金も漏れなく確認しておきましょう。80項目の調査の特徴として、集団分析の精度が向上する点が挙げられます。そのため、80項目の調査を実施するのであれば集団分析は不可欠です。
3.プレゼンティーズム尺度などの導入も検討
経済産業省の令和3年度健康経営度調査より、健康経営優良法人の企業に向けて、プレゼンティーイズムの測定尺度を尋ねる設問が追加されています。
例えば、1項目の設問によりプレゼンティーイズム(※)を簡便に測定できる尺度として、SPQ(Single-Item Presenteeism Question 東大1項目版)測定があります。
以下の設問のような職場における労働生産性を測定する尺度として、健康経営優良法人を目指す又は更新される企業は、導入可能なストレスチェックサービス業者のチェックが必要です。
4.その他オプション内容の確認
オプション内容についても詳しく確認することが大切です。外国語の対応や、代表実施者、実施事務従事者の代行を依頼した場合の追加料金など、自社のニーズに応じて各サービスを精査することが求められます。サービスごとに無料でのオプション提供や追加料金が必要なオプションに違いが存在しますので、注意深くチェックしましょう。
80問検査に対応したストレスチェックサービス提供業者6社を比較
続いて、ストレスチェックサービスの提供業者6社のサービス内容や特徴、提供価格などをご紹介します。
ホームページなどで確認できた情報を基に作成しております。
(株)ウェルネスサポート|WSストレスチェック
ポイント
- ストレスチェックに関わる業務を全て業務委託できるプランあり
- 無料オプションが豊富(多言語対応、受検期間の延長、ストレスチェック代表実施者・実施事務従事者の代行など)
- SPQ(プレゼンティーズム尺度)測定の設問を導入 ※健健康経営度調査の調査項目の一つ
初期導入費 | 無料~\15,000(税別) |
57問検査 利用料金 | ・Web実施:225円/1名~ ・紙オプション:上記+215円/1名~ ※上記、各種割引適用時の価格、人数により変動 |
80問検査 利用料金 | 57問検査料金に以下料金を追加 ・Web実施:+50円/1名~ ・紙実施:+50円/1名~ ・SPQ(プレゼンディーズム測定):+25円/1名 ※特別割引期間中:上記、初年度半額適用の価格 |
紙実施 | 対応 |
スマホ・タブレット対応 | 対応 ※無料 |
代表実施者・実務従事者の委託 | 追加料金なしで委託可能 |
外国語対応 | 英語、中国語、ポルトガル語、ベトナム語 ※無料オプション |
集団分析データ作成 | ライトプランは100名未満は100円×人 100~299名は15,000円 300名以上 無料 |
医師面接指導 | ライトプランは35,000円/1名(ご利用都度) ベーシックプラン以上は何名でも無料 ※プラン料金に含む |
その他 | ・最短1週間後に受検可能 ※人事データ受領後、WEB受検の場合 ・受検期間の延長無料 ・企業オリジナルの案内を一斉配信可能 ・受検勧奨メールを複数回配信可能 ・QRコードからスマホWEB受検可能 ※メールアドレス無くても受検可 ・受検後の流れでセルフケア動画視聴提供 ・医師面接指導の申出・受付・管理機能 ・集団分析の組み合わせ無制限で分析データ出力可能。 |
HP上のプライバシーマークの有無 | 一般財団法人 医療情報システム開発センターの保健医療福祉分野のプライバシーマークあり |
職業性ストレスチェック実施センター|SCCストレスチェック
ポイント
- 年間 250社(約150,000人)のストレスチェック実施実績
- 専任の担当者へ実施運用をおまかせ可能
- 企業のご要望に応じてカスタマイズが可能
初期導入費 | 要問い合わせ |
57問検査 利用料金 | 基本料金 50,000円 Web受検 500円/名 マークシート受検 800円/名 |
80問検査 利用料金 | 基本料金 50,000円 Web受検 +200円/名 マークシート受検 +200円/名 |
紙実施 | 対応 |
スマホ・タブレット対応 | 要確認 |
代表実施者・実務従事者の委託 | 対応 |
外国語対応 | 対応 |
集団分析データ作成 | 対応 |
医師面接指導 | 対応 高ストレス者面談 27,500円/名~ 労基報告書労基署への提出代行 5,500円/事業場 |
HP上のプライバシーマークの有無 | 無 |
ウインスマイル
ポイント
- 厚生労働省完全対応のストレスチェックを実施
- ストレスチェックコンサルタントをはじめとする資格保持者のスタッフが一元管理
- 受検方法はWEB・マークシート・併用から選択可能
初期導入費 | 無料 |
57問検査 利用料金 | 人数による WEB 330円~490円 紙 520円~780円 |
80問検査 利用料金 | 人数による WEB +100円/名 紙 +100円/名 |
紙実施 | 対応 |
スマホ・タブレット対応 | 要問い合わせ |
代表実施者・実務従事者の委託 | 対応(要問い合わせ) |
外国語対応 | 英語、中国語、ベトナム語、ポルトガル語、インドネシア語 |
集団分析データ作成 | 詳細版 57項目 集団分析結果(金額 : ¥20,000/1事業所)※通常の集団分析は無料 |
医師面接指導 | 要問い合わせ |
HP上のプライバシーマークの有無 | 無 |
中央労働災害防止協会|中災防ストレスチェックサービス
ポイント
- 在籍の保健師、精神保健福祉士、公認心理師が実施者業務を代行
- メールアドレスの無い従業員でもスムーズな受検が可能
- 14ヶ国語以上の外国語受検対応(マークシートのみ)
初期導入費 | 要問い合わせ |
57問検査 利用料金 | 【標準版】 WEB実施:300円 /人 紙実施:440円/人 |
80問検査 利用料金 | WEB実施:+100円 /人 |
紙実施 | 対応 |
スマホ・タブレット対応 | 要問い合わせ |
代表実施者・実務従事者の委託 | 要問い合わせ |
外国語対応 | 英語、中国語、ポルトガル語、ベトナム語、インドネシア語 ※有料オプション対応 |
集団分析データ作成 | 対応 ※有料オプション対応 |
医師面接指導 | 要問い合わせ |
HP上のプライバシーマークの有無 | 無 |
ドリームホップ|ORIZIN
ポイント
- 在籍の保健師、精神保健福祉士、公認心理師が実施者業務を代行
- メールアドレスの無い従業員でもスムーズな受検が可能
- 14ヶ国語以上の外国語受検対応(マークシートのみ)
初期導入費 | |
57問検査 利用料金 | 100名まで95,000円(年間)〜 100名以上は+9,500円/10人 ※複数プランあり |
80問検査 利用料金 | 57問検査と同料金 |
紙実施 | 対応 10名 8,000円から |
スマホ・タブレット対応 | 対応 |
代表実施者・実務従事者の委託 | 全プラン実施者付き(プラン含む) 実施事務代行サービスあり (500名まで50,000円 501名以上100,000円) |
外国語対応 | 中国語、韓国語、フランス語、ポルトガル語、スペイン語、ベトナム語、タイ語、ネパール語、タガログ語、ミャンマー語、インドネシア語(※マークシートのみ) 10名10,000円(英語) 10名12,000円(その他言語) |
集団分析データ作成 | 対応 |
医師面接指導 | 1回20,000円(オンライン) 1回 30,000円(対面) |
その他 | ストレスチェック後の集団分析 カテゴリーの変更設定代行 1契約 50,000円 |
HP上のプライバシーマークの有無 | 一般財団法人日本情報経済社会推進協会の プライバシーマークあり |
インソース|INSOUCE
ポイント
- 事務業務を全て委託できる「運用代行」サービスあり
- 紙面受検やWEBとのMIX運用に対応
- 1,400組織を超える豊富な実績
- 受検期間延長や受検データ保管(5年間)など、追加料金なしで柔軟に対応
初期導入費 | 無料〜100,000円 |
57問検査 利用料金 | Web受験 ・100名まで30,000円 ・101名以上 200円〜300円/名 紙受験 ・100名まで30,000円 ・101名以上 無料〜300円/名 ※運用代行は別途 ・運用代行オプション 【WEB受験の場合】 100名まで20,000円 101名以上100円〜200円/1名 【紙受験の場合】 100名まで30,000円 101名以上無料〜300円/1名 |
80問検査 利用料金 | 57問検査と同料金 |
紙実施 | 対応 |
スマホ・タブレット対応 | 対応 |
代表実施者・実務従事者の委託 | 要問い合わせ |
外国語対応 | 英語(オプション対応) |
集団分析データ作成 | 運用代行サービス利用で対応 |
医師面接指導 | 全国対応可能(別途見積) |
HP上のプライバシーマークの有無 | 一般財団法人日本情報経済社会推進協会のプライバシーマークあり |
まとめ
以上、80問検査に対応したストレスチェックサービスのご紹介でした。
ご紹介してきました通り、80問検査に対応しているストレスチェックサービスでも、サポートの範囲や料金体系には大きな違いが見られます。
企業の持続的な成長と従業員の健康を同時に実現するためにも、自社の目的にあった最適なストレスチェックサービスを選びましょう。
最後に、本記事で取り上げた比較表を以下よりダウンロード頂けます。なお、比較表はご自身の判断でご利用頂きますようお願い致します。